競輪の戦法

■先行
競輪は残り1周半程度までは1本のラインを作ってそれぞれが走る。その時は関係の深い者同士で並びの前後を決めるのであるが、その際に一番前を走る戦法の選手が先行選手と呼ばれる。
決まり手は「逃げ」あるいは「逃」と表現される。先行選手は残り1周半程度から後ろの選手を引き連れてスパートをかける。つまり先頭誘導員が下がった後、選手達のスピードが上がってから一番前を走っているのが先行選手だと考えて間違いない。一番前を走るので誰にも邪魔されることなくゴールに先着する可能性も一番高いが、その反面、時速70km程度の速度で走るので、全選手の中で最も猛烈な風圧を受けながら走らねばならない。風圧を受けつつ1周ほどスピードを維持する脚力(地脚)が要求されるため、並びの中で最も若い選手が先行の場合が多い。疲労で速度が鈍った、ときには追い込み選手がいかに残してくれるかによって良い着順を取ることが出来る。後ろに追込選手を引き連れて走るため、先行選手は別名「機関車」と呼ばれる。

■追い込み
先行選手の後ろを走る戦法の選手を追い込み選手、あるいはマーク屋、差し屋などと言い、決まり手は「差」と表される。数十メートルであればトップスピードを維持できるという対応の選手に向いている戦法。風圧を前の先行選手が受けてくれ、スリップストリームを作ってくれる中で走ることが出来るため楽にゴール前まで進むことが出来るが、先行選手をぎりぎりまで残すためには、後ろから迫り来る選手をブロックしなければならない。その後先行選手に先着するのが正しい追い込みの仕方とされていて、早々と別のラインに切り替えるたり、直線の手前でまだ脚のある先行選手を抜いていくなどの走法は邪道といわれることもある。先行選手やまくりの選手は「縦の競走」他の選手をブロックしなければならない追い込み選手は「横の競走」をすると言われる。先行選手のすぐ後ろを走っている選手を番手、その後ろは三番手・四番手…と呼ぶ。

■捲り
先行選手は先にダッシュを仕掛けるが、先行するラインを後ろから追いかけて、短い距離で一気に抜き去る戦法のことを捲りと言う。1周以上スピードを維持するのは難しいが200m程度であればトップスピードで走ることができるタイプの選手に向いた戦法である。捲りを主戦法にする選手もいるが、先行選手が後手を踏んで捲りになったり、あえて力関係で捲りを選んだりする場合もある。先行選手以上のダッシュ力が必要になるうえ、先行ラインを抜く時にそのラインの選手のブロックにも耐えなければならない。もちろん捲り選手の後ろにも追い込み選手が続くことになる。
最終バックに差しかかった時に風向きが向い風だった場合、先行選手が先に風の影響を受けて減速することになり、その瞬間に逆に加速することで距離を縮めやすくなる。逆に追い風だと、先行選手のほうが先に風の影響で加速がつき、余裕を与えやすくなるなど、風の影響も受けやすい。

コメントを残す

*